Vol.7  『カロリーコントロールはみんなに大事!低脂質食事のススメ』

 

このコラムでは、「ONEBIOTICS」のこだわりとも言える素材や成分について、また、大切な愛犬&ファミリーのライフスタイルにプラスとなる「意外と知らなかった!?」な情報をお届けします。

愛犬と飼い主が走っている様子

私たち現代人は特に食べ物に困ることなく、美味しいものをたくさん食べることのできる状況に、多くの人があると思います。一方で飽食とも言われ、多くの食べ物が安価で手に入るようになった分、便利に食べ物が作られすぎる現状が近年ではエコ問題になったり、安価なものほどカロリーが高いことは、健康への懸念が問題にもなっています。これは人間の食べ物も犬の食べ物も同じです。「手軽、便利、美味しい」も良いことですが、どれだけその食べ物にカロリーがあり、何が入っているか、そしてその体への影響を考えられているでしょうか。

体が摂取しすぎてしまうとあらゆる病気や健康被害を招きやすいものの一つに、「脂質」があることは、多くの方がご存知だと思います。低脂質の食事を取ることで脂質制限に気をつける等、健康意識を高めている方も多いでしょう。最近では「低脂質高タンパク」と、よく聞くようになりました。余分な脂肪分を取らないようにした上でタンパク質不足を防いでいくということは、ただ健康意識を高めるためだけでなく、積極的に筋肉をつけることがブームになったことで、特にアスリートやスポーツ愛好家の人々にとって脂質制限は当たり前になりつつあります。とはいえ、脂質は生き物にとって3大エネルギー(栄養素)と言われるほど、体を構成するためには大事な要素であることも然り。うまく脂質と付き合っていくには、どうしたら良いでしょうか。

脂質を含む肉や魚や豆類などの画像

脂質は、炭水化物とタンパク質と同じエネルギー産生栄養素の一つですが、この三つのうち一番カロリーが高いのが脂質です。1gあたり、他2つは4kcalのところ、脂質は9kcalあると言われ、同じ量を摂取すると倍以上のカロリーも摂取することになります。そして、エネルギーとして使いきれなかった脂質は「中性脂肪(食品中の脂質や体脂肪の大部分を占める物質)」として体内に蓄積されます。また、悪玉コレステロールも増加してしまうので、脂質は多く摂取しすぎると肥満や脂質異常症、動脈硬化、生活習慣病などを引き起こしやすくなってしまうのです。また、その状態を長く放置してしまうと、狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患など突然死の原因となってしまうことも。現在の日本では、脂質の取りすぎに注意喚起がされており、農林水産省が「平成30年度の国民健康・栄養調査によると、日本人の男性の約35、女性の約43%が脂質をとりすぎている。脂質の種類にも気をつける必要がある」と発表しています。また、厚生労働省から出されている「日本人の食事摂取基準 2020年版」でも、1歳以上の男女に対し、脂質から摂取するカロリーを1日の必要カロリーの20〜30%にするよう推奨しています。

一言に「脂質」といっても、体に影響を及ぼす中で良いものと悪いものが様々あります。脂質を構成する脂肪酸は、大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類。飽和脂肪酸は、血液中の中性脂肪やコレステロールを増やす脂質、不飽和脂肪酸は体によいとされる脂質で、血液中のコレステロールを下げる作用があるといわれます。しかし、不飽和脂肪酸と呼ばれるものの中には、悪玉コレステロールを減らしてくれる役割を持つものがある一方で、トランス脂肪酸と呼ばれる不飽和脂肪酸は多く摂ってしまうことで、狭心症や急性心筋梗塞などの冠動脈疾患発症のリスクを高めると言われるので、気をつけましょう。動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は特に取りすぎに注意が必要ですが、オリーブ油や菜種油などに多く含まれるオレイン酸、青魚などに多く含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、積極的にとると良いとされています。つまり、油の種類をよく知って、体に良い脂質は摂取し、悪い脂質はできるだけ排除していくことが、健康のためにすべき脂質制限となるのです。では、どうしたら日常的に健康な低脂質食事を摂取することができるのでしょうか。

バランスの摂れた食事の図

「偏りなくバランスよく食べる」「揚げ物を減らす」などは当然ですが、例えば「できるだけ肉より魚を選ぶ」などは具体的ですが、わかりやすいでしょう。しかし、魚も何でも良いわけではないですし、肉を食べてはいけないわけでもないのです。同じ動物から取れた肉でも部位によって脂質含有量が異なるので、摂取カロリーを抑えたいときは部位をよく見て選びましょう。それと、肉でも牛・豚・鶏で元々のカロリーが違いますので、例えばこの3つからチョイスするのであれば、ダイエット中は一番低脂質と言われる鶏がおすすめです。ちなみに、カロリー1位の「もも皮」(皮付きのももではなく、皮のみで)が513kcal、最下位の「ささみ」は109kcalと、同じ鶏肉でも部位でこんなに差が出るので、さらに部位まで気づかえれば尚良いと言えます。また、前述にもあったように、脂肪酸の種類にも関わるので、できるだけ油を使った調理を避け、蒸したり茹でたりするほうが余分な脂質を落とすこともできるため、推奨されています。もし油を使う調理をする際は、油の種類や量も気をつけられると良いでしょう。また、食物繊維を多く取ることも脂質吸収を抑えることに役立つと言われています。食物繊維は、整腸作用のほか、脂質・糖・塩分などを吸着して外に排出する働きがあります。肉や魚など動物性のものを摂取する際は、キノコ類や海藻など、食物繊維の豊富な食材と合わせてバランスよく食べることが、より低脂質食事にできるコツと言えます。脂質は取りすぎても不足してもNG、ということも頭に入れておきましょう。

必ずしもなんでも食べ物を「低脂質のものにする」ことがいいとは限りません。年代や時期、体型や状況などによって、脂質を調整することも大切といえます。例えば、身長や体重など体のあらゆる部分がまだ育っていない幼少期、よく食べよく動く育ち盛りである成長期、運動・代謝機能や消化機能などに衰えがある高齢者とでは、それぞれの時期に、体型、体力などによって摂取する量は変えていかなければなりません。これは、人間も犬も同様なのです。特に日本では、飼い犬とされている多くが、シニア犬と言われていますので、人間のシニアと一緒で、ヘルシー志向の食事に気を遣ってあげたいですね。ONEBIOTICSでは、動物肉の中でもより、低脂質とされるダチョウの肉を用いています。ダチョウってヘルシーなの!?と思いますよね。次回のコラムでは、この「ダチョウ肉」についてお伝えします。

【参考】
農林水産省HP
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)
文部科学省「食品成分データベース」
全国健康保険協会HP

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